きょうの映画 サンダーバード(実写版)
いろいろな成り行きで、大阪府岸和田市の映画館でサンダーバードを見た。7画面ほどある映画館の一つだったが、入りは半分程度でゆったりと鑑賞できた。
テレビ版とキャラクターがかなり変わっている中で、パーカーのキャラクターが一番テレビ版に近かったように思ったし、パーカーのおかげでなんとかサンダーバードらしさを保てたように思う。話の展開も危険な状態に陥った5号をみんなで助けに行っている間に、基地にフッドらが侵入するという、テレビ版や過去の映画版と一線を画するストーリーだ。
何が違うと言っても、ジェフ・トレーシーが、カーディガン姿で基地にどっかと腰を据えていないというところが違う。ジェフが、実戦力として5号救出に出掛けていき、そのまま、ストーリーは最後まで行ってしまうのだ。
で、結局、ここのところが、「実写版では嫌味になる」という大方の予想への回答だ。カーディガン姿のジェフというのが、リタイアした金持ちの象徴であり、また、これがサンダーバードの象徴でもあったのだが、これをなくすることで、嫌味を消すことには成功した。同時に、サンダーバードのサンダーバードらしさもなくなってしまったのだ。
ペネロープも、非常にキレイで清楚な人(ソフィア・マイルズ)が演じていたが、あのペネロープ独特の(というより黒柳徹子の吹き替えがぴたりはまっていた)アクやいやみったらしさがなく、サンダーバードらしさがなかったように思う。やはり、「嫌味さ」を避けているのか。
サンダーバードというタイトル以外は、大してサンダーバードらしくない映画であったといわざるを得ない。パーカーのキャラが、唯一、これがサンダーバードだと思い出させてくれた。
ところで、トレーシー島のセキュリティーのなさも、他が完璧なのとちぐはぐ感がある。また、車が全部フォードというのは、徹底していて面白かった。なんとなくTAXiのプジョーのようだが。
サンダーバード・ファンとしては見ないわけにはいかないけれど、あんまり期待しないほうがいいと思う。ただ、家族で映画鑑賞するには、家族の全員が楽しめるという意味では大変バランスのよい映画だったと思う。
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