今月の月刊「地理」(2005年3月号)
今月の地理でおもしろかったのは、「地図力検定試験」「インド洋大津波の衛星画像解析」「日・韓「大綱引き」と「しょうじ姓」の分布」の3つだろう。
「地図力検定試験」は昨年(2004年)10月に実施された試験の詳報。問題も10問掲載されている。ちなみに私は10問中9問正解でした。インターネット試験も検討されているということなので、実現すればぜひ受験したい。
日本地図センターでは現在4月に実施される第2回試験の申し込みを受け付けている。今回の会場は大阪のみ。ううん、どうしようか??
地図力検定試験のサイト
「インド洋大津波の衛星画像解析」はさまざまな衛星の画像で、津波の状況や影響を探るというものである。狭い意味での「解析」も興味深かったが、IKONOSやQuickBirdなどの高解像度衛星の生写真はさすがに迫力がある。あと、たまたま現地にいた人の手記も別途2本掲載されておりこちらも興味深かった。
「日・韓「大綱引き」と「しょうじ姓」の分布」は、大綱引きの分布としょうじ姓(東海林、庄司、庄子など)の分布から、日本が韓国から受けた文化の影響を探るというもので、大変興味深いものだ。
その他、書評では、「野生のナヴィゲーション」という本がおもしろそうであった。これは、大自然(ジャングル・海洋・ツンドラ・砂漠などなど)の中で暮らす人たちが、どのようにナビゲーションの技能を身につけてきたのかということを扱った本だ。技術的な問題やらとともに、抽象的な地理情報把握という観点にも触れられているようで、この抽象的な地理情報把握という点について言えば、「バカ日本地図」と同じ引き出しに入れられないこともないのかなと感じた。それは、近代的地理情報システムへのアンチテーゼということでもある。
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