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2005年8月

2005/08/30

今月の月刊地理(2005.9)

今月の月刊地理は、「特集:まちづくりの新トレンド」。人口減少で、都市がしぼみ、都市の中心地においても魅力的なまちのみが生き残る。いまこそ、まちづくりだ、ということのようだ。

特集中、目を引いたのは、千歳壽一氏の「新しいまちづくりと景観法」。出たっ。景観法。景観法といえば、豊岡市市民環境大学の今年の第1回目の講義だ。景観法と、国立マンション訴訟を絡めて考えると、景観を守るのは誰なんだろうというばくぜんとした疑問を持っていたが、ここで、明解に説明されている。

「景観法は、景観の維持や形成を、住民の権利としたものである。」 あまりの、明解さに唖然。国立マンション訴訟の第2審判決は、景観権は認められないというのが出発点であったはずだ。ま、マンション訴訟では、ことが起こった当時、景観法などなかったわけだから、不遡及原則により景観権はないということなんだろうな。

「自治体が景観行政に責任をもつ景観行政団体として認められると、・・・(景観行政を)強制力をもって推進する。」「一方で行政の独走を防ぐため、民間も含む景観協議会の活用が勧められている。」

ふむふむ、権利は住民にあるが、実行機関は「景観行政団体」として認められた自治体に限られると、また、その自治体の監視体制についても言及されているというのが、実行体制面から見た景観法というわけだ。

しかし、どういう景観が守るべき景観かというのが、大変に難しい問題だろう。住民の権利を行政が実行するというのも隔靴掻痒のようなところもある。現在、景観行政団体は86団体。今後、どのような景観行政がなされていくのかが注目される。

2005/08/28

18.8℃ 寒っ

今朝、5時半時点でうちの屋外の温度計が18.8℃であった。真夏のかっこうではちょっと肌寒い。冬の暖房設定のお奨めが18℃なんだから、18℃っていうのは十分に暖かいわけではないのだろう。

それにしても、25℃で熱帯夜で、20℃を切るともう肌寒いとかなんとかいうわけで、この数度の違いというのはかなり大きい。華氏なら25℃は77°Fと20℃は68°Fとなって9度差になるが、数字が大きくなっているので見た目の変化率は12%程度、摂氏の場合の見た目の変化率は20%と、気分的には摂氏の方が大きく変化したように感じる。

ところで華氏というのは、人間がふつうに体験する気温範囲を-17.78℃から37.78℃程度として、これを0°Fと100°Fとしたものらしい。-17.78℃というのが少し低すぎる気もする。

2005/08/26

沖ノ鳥島に灯台建設

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沖ノ鳥島に灯台建設の動きが出てきた。とはいっても、あの岩礁に建てるのではなく、環礁内にある宿泊棟に建てるようである。

沖ノ鳥島のあの岩礁について、いま問題となっているのは、

「国連海洋法条約」第121条の規定
(1)島は高潮の時でも水面上に自然に形成された陸地の区域でなければならない
(2)人間の居住や経済活動ができない岩礁はEEZ(排他的経済水域)または大陸棚を有しない
のうち(2)のほうの規定になんとか乗っかりたいということである。ちなみに中国は沖ノ鳥島は単なる岩として、EEZを認めない方針を打ち出している。

しかし、中国に言わせれば、環礁内の浅瀬でいろいろな活動を行っても、「岩」は岩のままだということになろう。国土地理院が今年6月に設置した電子基準点のほうが、(ま、これにしたって「岩」そのものではなく「岩」の防波堤上だが)ましな感じがする。

いずれにせよ「岩」の上で何も出来ないことになると、中国に反論することは出来ない。東京都知事は消極的だが、観光というのが、案外正しい「経済活動」の方向性のように思う。

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2005/08/24

鉄道ファン 274-276

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 出石鉄道のまとまった資料としては、「鉄道廃線跡を歩くIII」や「出石考」があるが、鉄道ファンの274-275に3回に分けて掲載された、「鶴のくる里を走った出石鉄道」は、資料性としてはもっとも重用であると思う。私は、昔、鉄ちゃんだったころ、鉄道ファンを定期購読していたこともあり、この3冊とも所有していたが、その後散逸してしまい、今になって、この3冊を再び買い求めたのである。

 274には、出石鉄道の沿革と営業当時の時刻表、現在(といっても1981年ころのだが)の遺構の写真、275には、鉄道跡の空中写真と使用されていた蒸気機関車に解説、276には、蒸気機関車以外の車両の解説とまとめという構成だ。274と276はお盆に大阪に帰ったときに日本橋の鉄道模型ショップで購入した。そして、275はネットで探して注文し、きょう届いた。

 1984年に発行されたこれら3冊を読むと、人の話がたいへんに貴重であるように思う。遺構も大事だが、残るものは残るのだし、出石鉄道を覚えている人の話を残していく作業も重要であると考えているところだ。

安保彰夫, 1984. 鶴のくる里を走った出石鉄道. 鉄道ファン 24(274-276).
大野雅弘, 1997. 出石鉄道. 鉄道廃線跡を歩くIII 132-134. JTB.

2005/08/23

豊岡市市民環境大学(2)「左官・現代名工の技術」

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21日、日高で豊岡市市民環境大学の2回目があり、「左官・現代名工の技術」と題して、左官の久住章氏を講師として、中田邸で行われた。全体の中身については、中田さんのブログを参照願います。

私は、久住さんの口からでた「土を腐らせる」ということに大変興味をもち、質問したところ、怒涛のような説明があった。

久住氏の話

土にわらを混ぜて腐らせると強度があがるわけではないが、耐水性があがる。昔は、石灰が高かったのでこういう技術が生まれたのだろう。ただし、腐らせるとアクが出やすい。

このため数奇屋建築では土を腐らせることをしない。杉普請では、杉がとくにアクを呼びやすい。

腐らせた土を再生利用するとアクが出ない。

茶室などでは鉄粒を混ぜ込んでわざとアクを出す「さび壁」というものをやる。このときも、土を腐らせる場合と腐らせないことがある。

有機物は、水分を呼ぶとバクテリアが活動しだして分解が進む。このときに、単粒状構造が団粒状構造になろうとするので壁が崩壊してくる。腐らせるということは、この有機物をなくするということで、わらなども繊維分のみをのこして他は分解してしまうために水に強くなるのだろうと思う。しかし、このメカニズムは解明されたわけではない。

土は腐らせて使うのが正しいと誤解されている方もいるようだが、腐らせるのが正しい場合もあるし、腐らせないほうがよいこともある。

この話は、面白かったいうより、私の左官に対する見方を変えさせたと思う。大変奥の深い世界に触れることが出来て有意義であったと思う。

2005/08/21

心配しなくていい? カシノナガキクイムシ被害

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きょう、子供の夏休みの自由研究のため、カシノナガキクイムシの激害地に行ってきた。そこで見かけたのが写真の光景。カシノナガキクイムシの枯損木の根元から発生している芽生えだ。降り積もったフラス(木屑)の中からたくましく生えている。私は、カシノナガキクイムシの枯損木からは萠芽しないと思っていたが、やつらはけっこうたくましいということがわかった。全部が全部、こううまくはいかないかもしれないが、松くい虫とちがって、木がなくなってしまうということはなさそうな気がしてきた。

出石鉄道 上郷駅跡

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去年、出石鉄道上郷駅跡で道路工事をしていたので、上郷駅跡もなくなったのかなと思っていて、なくなったのなら余り見たくないなぁという思いもあって見に行っていませんでしたが、きょう日高に用事があってついでに上郷駅跡も見てきました。

結果は写真のとおり、上郷駅のあった土手のど真ん中に道が出来ていましたが、両端はなんとか残っていました。むこうの構造物とそのさらに向こうに自転車置き場あるのですが、ここは、駅跡ではないと思っています。ところで、バス停もないのになぜ自転車置き場があるのだろうか???

関田康雄・地震情報企画官デビュー??

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秋田県のKさんから、きょうの中越地震の記者会見も関田康雄・地震情報企画官だったという情報をいただきました。ありがとうございます。

ということで、どうも記者会見を行うのは、地震津波監視課長から地震情報企画官に事務分担が変わったような感じです。となると、もう山本課長の記者会見姿も見られないのかと思うと少しさびしいです。

ただ、山本課長海外長期出張というのも考えられなくもありません。津波とかで海外協力もあるし、山本氏はばりばりの技術屋っぽいと思うので・・・。

震災時帰宅支援マップ 首都圏版

昭文社から「震災時帰宅支援マップ 首都圏版」という地図(たぶん折り図)がでて、好調な売れ行きのようだ。amazonで売れ行き順位12位(書籍部門、8月21日現在)というから、この手の折り図としては大健闘ではないだろうか。

首都圏版ということで、私は購入していないが、この売れ行きなら、大阪版も出そうだ。大阪版が出たら購入予定。災害系地図ということもさることながら、テーマをはっきりさせた地図というのが好調の原因のように思える。大同小異の道路地図とかそういうのではなく、地図にコンセプトを持たせたというのがわかりやすい。

昭文社編集部, 2005. 震災時帰宅支援マップ 首都圏版. 昭文社.

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2005/08/20

「・・・ので」

別に問題な日本語でもなんでもなく、正しい使い方なんだろうけれど、最近、「・・・・・ので」という言い回しが耳障りな感じだ。たとえば、

「私は小さい頃、アメリカに住んでいたので、英語はぺらぺらです。」
「私はお肌が弱いほうなので、この商品は助かりました。」
などなどである。で、ここ半年ほど、なぜ耳障りなのか考えていたが、まず、「ので」はあまりに論理的過ぎるので「から」ぐらいが適当なんだろう、それで耳障りなんだろうと考えた。上の例では
「私は小さい頃、アメリカに住んでいたから、英語はぺらぺらです。」
「私はお肌が弱いほうだから、この商品は助かりました。」
となるが、最初の方は、まあまあなのだが、「なので」の後者は、やはり少し変だ。
で、最近、これは「んで」だと自然だと思い始めたのである。
「私は小さい頃、アメリカに住んでいたんで、英語はぺらぺらです。」
「私はお肌が弱いほうなんで、この商品は助かりました。」
そうそう、ちょっと前までは、これが普通だったと思うのだが、「んで」が「ので」に変わってきたのは、いったいなんでだろうか。

2005/08/17

関田康雄・地震情報企画官デビュー?

きのうの宮城沖での地震の記者発表は、関田康雄・地震情報企画官という人が行っていた。この手の記者会見で山本雅博・地震津波監視課長でない人が出てくるのは大変珍しい。

さて、地震情報企画官は気象庁地震火山部管理課に所属し、「地震防災対策特別措置法(平成七年法律第百十一号)第十一条第一項に規定する関係行政機関、大学等の調査結果等の収集に関する企画及び立案並びにこれらの関係者との連絡調整に関する事務をつかさどる」。管理課にはほかに即時地震情報調整官というのがいて、こちらは「地震が発生した場合において即時に行う地震に関する情報の発表に関する企画及び立案並びに関係行政機関その他の関係者との連絡調整に関する事務をつかさどる(地震津波監視課及び地震予知情報課の所掌に属するものを除く。)」ということだ。

で、地震津波監視課の仕事は、次のとおり。
1 地震及び地動並びにこれらに関連する輻射に関する観測の実施並びにその成果の収集及び発表の実施に関すること。
2 地震に関する情報の収集及び発表の実施に関すること。
3 津波の予報及び警報の実施に関すること。

さて、考察だが、昨日はさすがに山本課長は盆休みだったのだろう。そして、その代打としては、どちらかといえば即時地震情報調整官のほうが、地震情報企画官よりもふさわしい感じだけれど、きのうの会見は地震情報企画官であった。ま、地震火山部の慣例もあろうが、ひょっとすると即時地震情報調整官も盆休みだったのかも。

ま、山本課長のバックアップ体制もちゃんとあるということがわかった地震であった。

宮城県沖で地震発生(技術士二年生 奮戦記)
気象庁・地震火山部の所掌業務

2005/08/08

サマーワ

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サマーワ位置について検索してこのblogにたどり着いた方がいらっしゃったようなので、地図を掲げておきます。わかりにくいですね。もう少しいろいろとやろうと思っていたら、子供にWorld Windの走るパソコンを取られてしまいました、と言い訳しておきます。また、差し替えるかも。

20050808
ところで、昭文社から「イラクとその周辺」という地図が出ているので紹介しておきます。といっても、2003年発行で、amazonも在庫切れです。表紙に「この地図の収益金の一部は、日本赤十字社の活動資金として役立てられます。」とある。

昭文社, 2003. イラクとその周辺. 昭文社.

ところで、自衛隊がサマーワに行った理由については次の本が面白い。

森哲志, 2004. 自衛隊がサマワに行った本当の理由. 情報センター出版局.

2005/08/07

草木染め

20050807
「豊岡市市民参加の森づくり」8月行事は草木染め。指導者たる私も経験が少なく、どうなることやらというところでしたが、結果は写真のとおり。右のシャツがソヨゴ(葉)+みょうばん、左のTシャツがサクラ(葉)+酢酸銅です。サクラTシャツは私のですが、黄色っぽいベージュに染まりました。家に帰ってよく見ると、しわが伸びないまま染めていたところがあったようで、結構ムラが出ていました。ま、手作りの良さ? 参加者の方々には満足していただけたでしょうか。

小学館編, 1994. 生活探検大図鑑. 小学館.

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