今月の月刊地理(2006.1月号)
今月の月刊地理は「GISをどう使うか」という特集であることが予告されており、大変楽しみにしていたが、実は「GISを地理教育にどう使うか」の省略形であった。まあいえば、「GISをどう使うか」と書けばたいていの読者が「GISを地理教育にどう使うか」と理解できるということであり、やはり、月刊地理の読者は地理教育関係者がほとんどということか。
ま、それでもそれなりに面白かった。
カシミール3Dや、このブログでも紹介したGoogle Earth、World Windの紹介記事もある。カシミールはともかく、Google EarthやWorld Windを使った授業風景も紹介されているが、この2つのソフトは、本当にすばらしいもので、地理の事業でこの2つのソフトを使わないことは怠慢を通り越して犯罪に近いように思える。
と、思ったら「授業でGISを使わないワケ」(佐藤崇徳)という記事もあり、これは題名で釣る手口かと思われたが、結局、手法よりもコンテンツよねということだ。手法に時間をとられるよりは、教師の仕込みで擬似GISを(たとえば紙の上ででも)させるほうが、GISに直にふれさせるより(時間的にも)効果のある授業が出来るのではないかという主張だ。
このなかで特に目を引いたのは、地理教育とGIS界の見方の相違である。地理教育はGISを使うなら当然、地理で使いたいと思っているが、GIS界では、GISはツールであり特に地理教育に特化したものではないというズレがあるという。この話は、環境教育と森林環境教育のズレとまったく同じ構図で、なるほどなと思った。
教師向けの研修会では、GIS取り扱い手法より、そこで扱う題材や題材の所在についてより時間を割くべきだという主張も納得。
ということで、今月の月刊地理も結局は大変面白かった。
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