きょうの映画「赤目四十八瀧心中未遂(R-15指定版)」
こんなんもWOWOWでやるのである。で、少し前に録画しといたのを、きょう、早起きして見た。2時間40分の長編で、今、6時半だから、早起きすぎか。
原作は車谷長吉の同名小説。原作はちょっと前に読んだ。正確に原作をたどりながら、「新明解国語辞典」などのアイテムを登場させたのではあるが、実は、私は「新明解国語辞典」が出るというので、原作を読み、映画を見たのである。
赤瀬川源平やら夏石鈴子の著作の延長線上でこの映画を捉えてしまうと、やっぱり、「新明解」はこのシリアスな映画にちょっと似合わないような気もしないではない。ただ、原作では詳しく説明されていた、主人公が著述業志望であったことなどが途中の友人の来訪でほのめかされるに留めた映画では、主人公の性格をうまく示せていたのかもしれない。あの新明解は夏石鈴子の私物らしい。
私は、最後のキャラメルも、綾の兄への想いが象徴されているようで、実に映画というメディアをうまく生かしたアイテムだったと思う。また、ラストのコインロッカーのシーンも実に映画らしくてよかったと思うが、赤目四十八瀧に「伊賀屋のねえさん(この人を演じている俳優は原作のイメージから言うとちょっときれい過ぎと感じた)」たち一行が来ているシーンというのは、ないほうがすっきりしてよかったのではないかと思った。
細かなことをいえば、なぜガマガエル(あのガマガエルは日本産じゃなさそうだなぁ)もカバも出てくるのに、オオサンショウウオがなぜ出てこないと思った。赤目といえばオオサンショウウオだ。赤井英和がチョイ役で出てくるのはよかった。
たいへん面白い世界観の原作を、忠実に映画化して成功しているといえよう。2時間40分というのがちょっと長すぎだが。
赤目四十八瀧心中未遂 文春文庫 車谷長吉(著) | |
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赤目四十八瀧心中未遂(CD) | |
新明解国語辞典 第6版 並版 | |
新解さんの謎 文春文庫 赤瀬川 原平 (著) | |
新解さんの読み方 角川文庫 夏石 鈴子 (著) | |
新解さんリターンズ 角川文庫 夏石 鈴子(著) |
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