今月の「月刊むし」~2006.4
今月の「月刊むし」はギフチョウ特集。なんかいろいろと考えさせられる特集である。
一つは、放蝶問題。厳密には「放蛹」だけどもここでは「放蝶」としておこう。数が減ったことに危惧を感じた愛好家が密かに放蝶している問題だ。岡山での事例が報告されていたが、遺伝子かく乱の問題で説得の結果やめてもらえた人や、逆にさらに密かに放蝶すると居直った人などこちらもなかなか難しい問題。いればよいと思う人、トキとギフチョウを同一視している人。根は深い。
私はすべての生物の自然放逐は否だと考えている。コウノトリの放鳥はそのあたり難しいところだけれど、アユの放流なんかも否だと思う。
もう一つは、ギフチョウの行政による「保護」の問題。要するに採取禁止のことだが、地域を定めない天然記念物等の禁止は生息地保護につながらないのでよくないという趣旨には納得である。ギフチョウの減少については、里山に人手が入らなくなったという大変に大きな問題があるが、地域を指定してこそ保護対策が可能という主張は納得である。
非常に良い特集で、3重丸の月刊むしであった。
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