田山花袋の「蒲団」
国定忠治の月
向井千秋の夢
田山花袋の蒲団
木枯紋次郎の楊枝
これは、みうらじゅん作の「上州の風」という唄の冒頭部の歌詞である。一連の「勝手に観光協会」というカテゴリーの中で作られた48曲(全都道府県で北海道のみ2曲)のうちの1曲である。ここで、取り上げられている田山花袋の「蒲団」は、みうらじゅんの著作に時々見うけられ、私自身も気になっていたのであるが、携帯向けのXMDF版青空文庫には見当たらなかった。しかし最近「暇つぶし青空文庫」という携帯向けサイトでWEB版を見付け、横書きではあるが、ようやく読むことができた。
確かに、みうらじゅんが気にするだけのことはあり、最後はフェチ的な場面で終わるという大変に後味の良くない小説であったが、そもそもタイトルが「蒲団」であるのだから、無理矢理にも力技でそこへ持っていくというそれだけの小説のようにも感じる。若い女性にたいするワクワク感は大変に盛り上げられる話ではあるが、ただの「スケベおやじ」の話のようにも見えるし、文学的にどういう評価がされているのか良くわからないが、私としては、「ふーん、そう」的な感じで良さがイマイチよくわからん小説であった。ま、読んだままがその価値なのかもしれないが、そもそも、みうらじゅんから入るという裏口入場なのでそんなもんなのかもしれない。
しかし、おそらく田山花袋の代表作のひとつのはずなのに、どうしてXMDF版がないのかは疑問である。ほかのはあるのに。
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