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2009/12/03

「科学」と「学習」休刊

ついにこのときがやってきた。学校を追い出された「科学」と「学習」は配達販売のような形態をとっていたようだが、ついに今年度いっぱいで休刊となることが発表された。

私が小学生時代は、「科学」も「学習」も注文により学校で配布されるというシステムで、私はもちろん「科学」派で、あの過激な「ふろく」に振り回された経験を持つ。

パラボラ式の反射鏡で目玉焼きを焼いたり、二酸化マンガンで過酸化水素水から酸素を作ったりなど、かなり過激な付録であったが、私にとって一番のエポックメーキングは針穴写真機であった。ちょうど、ブローニ版の蛇腹写真機くらいの大きさのプラスチックの筐体に、アルミ箔に自分で針穴をあけ、そしてフィルムはモノホンのブローニ版のフィルムを使うという今考えても素晴らしくすっとんだカメラであった。

もちろんフィルムは同梱されない。買ってこなければならない。35mmをすっ飛ばしてブローニである。なんとか資金は工面し、近所の写真屋に買いに行った。子どもがブローニ版のフィルムを買いにきたのである。当然、写真屋のオヤジにも目をつけられる。で、長時間露光の写真を取りまくり。家の近くの国道1号線の歩道橋の手すりにカメラを固定し、車の写らない国道の写真を数枚、あとは何を撮ったのだろうか。そして、フィルムを買った写真屋にフィルムを出した。現像と密着写真を注文したのだと思う。

で、結果は、私としてはかなりうまく撮れていたと思える出来だった。しかし、写真屋のオヤジに言わせると、全般的に露光が足りない、どんなカメラで撮ったんだという話になり、針穴写真機だと説明し、現物も見せた。現物を見たときの写真屋のオヤジは目が点になっていた。それ以来、その写真屋のオヤジとは懇意になり、中学のころには、「子供の科学」の写真コンテストで、1位を1回、2位を2回取るということになるのではある。

「科学」がなくなろうとしている今、もはや、こういう変わった子どもは生まれてこないかもしれない。末期の「科学」には当時の精彩はない。なくなることはそんなに大きな変化ではないのかもしれない。でも、なにかを失った気分だ。なにかとはなにか。


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コメント

自分も科学派でした。雑誌より付録のほうが楽しみで・・・
どんなのがあったかもう忘れちゃいましたけど、
カブトエビの飼育セットとかあったなぁ。
まぁね当時はカブトエビは家の近くの田んぼにいくらでもいましたけどw
しかし、最近はカブトエビすら見かけなくなった・・・

子供のころよく読んでた「コミックボンボン」や「小学6年生」の廃刊、
そして、科学と学習の休刊・・・

本当に昭和という時代が過去のものとなりましたね。

カブトエビ飼育セットの話はよく聞きますが、わたしは全く記憶にないのです。なぜだろう。たまたま、わたしの年齢では接点がなかったのか。私の年齢以後の開発商品なのか。

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