JR山陰線 福知山市夜久野町末、日置の架道橋
JR山陰線の京都府福知山市夜久野町末の府道526号をまたぐ架道橋(地図A)である。桁部はコンクリート製に置き換えられているが、橋台部は竣工当初のままである。
れんがはイギリス積み、隅石は江戸切りとJR山陰線の架道橋としては標準的な仕様である。れんがの寸法は16測定の平均で219.7mm×105.2mm×54.2mmで、平均値だけ見れば厚めの山陽新型といったところだが、長さにおいて222mm前後もかなり認められたことと、近くの架道橋が並型であったことから並型としたい。
2013.1.20 付記 この隅石は江戸切りではない。このあたりの山陰線では、東河橋りょう、矢名瀬駅近くの架道橋がこれと同じタイプの仕上げ。 また、煉瓦の寸法についても、このあたりの山陰線の規格は山陽新型と並型の境界上あたりにあり、並型と山陽新型という規格で区分するべきでないと考え始めているところ。=>「JR山陰線の煉瓦寸法取りまとめ(中間考察)」参照
この橋は別件。さきほどの府道526号の架道橋の少し京都側の京都府福知山市夜久野町日置にあるおそらく架道橋(地図B)。こちらも桁はコンクリート製に置き換えられている。
橋台はれんがイギリス積み。隅石はない簡素なものである。れんがの寸法は10測定平均で223.3mm×107.2mm× 55.3mmで、こちらは並型。ここが並型で、豊岡市日高町のJR山陰線架道橋も並型であったことから、先ほどの府道526号の架道橋も並型であろうと推測した。これで、JR山陰線は福知山から豊岡にかけて広く並型であることが予測される。JR山陰線余部付近の構造物では厚めの山陽新型ないし山陽新型という測定値があるが、いずれも測定数が少ないので最調査したい。
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