タゴガエル
カエル系の知見というのは、ワタクシ的にも中途半端な立ち位置にあってなかなか最新の知見に接することがないのであるが、雑誌「山林」に載ったこのコラム的文章は実に刺激的であった。
江頭幸士郎, 2014. タゴガエルの秘めたる多様性. 山林, 2014年4月号:50-53
以前から、タゴガエルは同所的に異系統の個体群が繁殖時期をずらせて存在するというのは小耳に挟んでいたもののきちんとした文献に接することもなく過ごしていたが、この記事でこのあたりの研究の現状を知り得た。
今流行りの遺伝子解析で、関西の同所的異系統は別種の可能性があり、現在別種とされているナガレタゴガエルはむしろ亜種的であると書かれている。また、おそらく系統分布はかなり複雑で、ものによっては生息域も限定されており、絶滅危機の系統もあるのではということである。
当地(兵庫県豊岡市但東町相田)においても、3月末に繁殖期を迎える個体群とゴールデンウィーク頃に繁殖期を迎える個体群が存在している。
上の写真は、2004年3月27日撮影。
こちらは、2012年5月6日に撮影した写真である。
このように、当地でも同所的に2系統が存在するように見えるが、当然その実態は不明確である。また、感触としては3月末繁殖群は最近あまり声を聞かなくなっているような気がする。これは、もう少しきっちりと調べるべきかなぁと思っているところではある。
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